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2014年5月10日土曜日

阪大レゴ部の巨大レゴロボット「マチカネワニ」の製作に参加しました~機構について~

マチカネワニロボット自体や製作過程を紹介しましたが、今回はワニを動かすための仕組みで工夫した点を紹介します。


↑このような、頭や尻尾を振ったり胴体をくねらせたりという動きはそれほど難しくありませんでした。
胴体や尻尾それぞれに、ゆっくり動くクルマを埋め込んでいるだけです。

問題は口の開閉でした。

このように上顎はなるべく薄く軽く作りましたが、それでも重さはそれなりのもの。
しかも、テコの原理的に不利な構造になっていて、かなりのパワーと強度が必要です。

そこでディファレンシャル・ギアによるモーター回転の足し算ラックギアを使うというテクニックを使いました。


ディファレンシャル・ギア
ディファレンシャル・ギアは、自動車の左右のタイヤの回転の差を吸収するために使われています。
デフギアとかデフとか略されていますね。

↑赤丸のところがデフギア。4つのギアが組み合わされています。

これの、モータ(回す側)とタイヤ(回される側)の場所を取り替えてやると、

モータの回転速度を足し合わせることができます。
(2つのモータの回転を逆にすると、引き算もできます)

モータ1個でも、ギヤをたくさん組み合わせ、大幅に減速すればワニの口を持ちあげれられないことはないのですが、かな~りゆっくりした動きになってしまいます。
この仕組みのおかげで、そこそこのスピードで動くようになりました。


ラックギア

ワニの口が持ち上がる仕組みは、だいたいこのようになっています。

灰色の直線状のギザギザがラックギアというパーツです。赤いリフトアームがワニの上あごと思ってください。

(デフギアで足し算したモーター2個分のパワーで)8歯のギアを時計回りに回すと...

このように口が開きます。


最初は、あごの根本の部分を直接回してワニの口を開けていたのですが、 レゴブロックにとっては特に苦手な、ねじれる力がかかってしまい、パーツが歪んでしまいました。
そこで、↑このような仕組みで力をうまく受け止めるようにしました。
実際のワニロボットにはこの仕掛けが2つ入っていて、さらに強度を確保しています。


ここで紹介したテクニックは、レゴテクニック界では有名なPaulさんのブログSariel.plや彼の書いた"The Unofficial LEGO®Technic Builder’s Guide"を参考にしました。

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